ふじようちえん見学4<モンテッソーリ教育・身体感覚を刺激して成長を促す>

ふじようちえんの屋外水栓は、とても特徴的です。

地面からにょきっと立ち上がった水栓は蛇口の部分が自在に向きを帰られるフレキシブルホースになっています。
通常、出た水を受けるためのパンがあるのですが、ここにはありません。

排水の処理は、地面に埋め込んでいる丸太と隙間を埋める砂利の間から地中に落ち、その下の桝で受ける仕組みです。

園長先生いわく、パンのように直接排水を受けて流す仕組みでないため、出しっぱなしにすると自分の足に水が跳ねる事を嫌って、園児自らきちんと水を止めるようになるのだそうです。

中庭は芝と土が入り混じり、大小様々な起伏があります。
何も考えずに全速力で走ると、転んでしまうようになっています。

これは、こどもたちがバランスを取りながら、体幹を鍛えたり状況を判断する力を育むことを目論んでいるのだそうです。

雨の日には、屋上の広場にたまった雨がガーゴイルから中庭に落ちてきます。
水の落ちる音、滴る情景。
激しい雨であれば、少し避けて通らなければ、しぶきが跳ねるかもしれません。

こうした経験は、情緒面や注意力を育むことでしょう。

こどもは五感を駆使して、感じたり想像したりします。
環境と身体感覚の対話によって、「こころ」と「からだ」がバランス良く成長する。

ふじようちえんには、そのための仕掛けが、いたるところに用意されているのでした。


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